|久保酒店|
山梨と長野、県境の町ならではの品ぞろえ

|久保酒店|<br>山梨と長野、県境の町ならではの品ぞろえ

JR小淵沢駅から徒歩2分、駅前商店街にある「久保酒店」は、地酒や地ワインの品ぞろえが豊富と評判のお店です。県境の町らしく、山梨県だけでなく長野県のお酒も数多く取り扱っています。

店の一角を占めるワイン棚には山梨県のワインがずらりと並び、違わぬくらいに長野県産ワインもそろいます。

井筒、五一、メルシャンなど比較的手に入れやすいワイナリーだけでなく、ファンキーシャトーやカンティーナリエゾー、リュードヴァンなどなど、長野県内でもなかなか入手の難しいワイナリーのワインが並びます。

山梨県はワインだけでなく日本酒、地ビール、ウイスキーのメーカーがあり、焼酎もつくられている。店内にもさまざまなお酒がそろう

「長野県からお見えになって『なんでこのワインがあるの!?』と驚かれる方もいらっしゃいます。山梨の方には長野のワインがピンと来ないようで、レアなものが残っていたりするんです」

こう話すのは、専務取締役で4代目の久保秀博さんです。久保さんは、卸を介した取り扱いばかりでなく、できるだけ自分の足を運び、作り手と直接対話し、ワインを仕入れているのです。

「やっぱり直接お話を聞かないとお客さまにも伝えられないですし、そもそも自分がおもしろくないでしょう」

対面販売を旨とするため、派手なポップの類はない。わからないことはどんどんたずねるといい
自然派の調味料もそろう。かつて久保さんの母が自然食品の取り扱いをはじめ、今も多くのスパイス類が並ぶ

おとなりの県のワインに疎いのは長野県人も同様で、聞きなれないワイナリー名やぶどう品種に戸惑うばかり。しかし、迷いながら選ぶ時間がとにかく楽しい。選びきれないときは、アイコンタクトを久保さんに送れば、すかさず丁寧かつ的確な説明が返ってきます。

山梨と長野、両県にまたがる町の酒店として、「両方のお酒の魅力を伝えていきたい」と久保さんは語ります。

専務取締役

久保 秀博さん

1978年生まれ。大正年間創業、2008年まで「久保商店」として生鮮品を扱ってきた店を継ぎ、4代目となる。両親、姉とともに店を切り盛りする。醸造元とコラボしてオリジナル商品を作るなど、地元の豊かな食材を食卓に届ける取り組みにも力を注ぐ。

住所

山梨県北杜市小淵沢町7661

電話番号

0551-36-2034

営業時間

9:00〜19:00

定休日

日曜定休

アクセス

中央道小渕沢ICから10分

URL

https://www.kubosaketen.com/

取材・文/塚田結子  写真/山口美緒
2018年12月10日掲載