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ワイナリーへの道 ~アルカンヴィーニュからはじまる物語~

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Vol.5 最終目標をワイン造りに見据えてぶどう栽培を学ぶ

ドメーヌ・オヤマダの小山田幸紀さんを講師にむかえて

今回は山梨からドメーヌ・オヤマダの小山田幸紀(おやまだ こうき)さんを講師にお招きし、お話を伺いました。

小山田幸紀さんは福島県郡山市のご出身です。中央大学文学部ドイツ文学科卒業という経歴ながら、在学中に浅井昭吾氏(著書のペンネームは麻井宇介)に感銘を受けワイン造りを志します。

1998年から山梨県笛吹市のルミエールに勤務して栽培・醸造責任者を務め、2014年にドメーヌ・オヤマダを設立しました。

そのかたわら、2011年に設立された「ペイザナ農事組合法人」の代表理事も務めています。この法人は山梨県山梨市、甲州市、笛吹市、甲府市、北杜市を拠点に農業を営む生産者がお互いの協業を図るために設立されたもので、ドメーヌ・オヤマダのワインは同法人が営む協同醸造所、中原ワイナリーで醸造されました。

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ブドウ園開設にむけての具体的な授業

小山田さんによる授業は、2コマの座学「ブドウの生理と形態2」「ブドウ園の開設と苗木の植え付け」と、1コマの実習の計3コマでした。

まず「ブドウの生理と形態2」では、品種別の特徴や分類、成り立ち、また品種改良や台木の特性を教えていただきました。
小山田さんは、いろいろな品種を育てており、台木の選定方法も詳しく講義していただきました。

「ブドウ園の開設と苗木の植え付け」では、実際にブドウ園を開設を開設するための基礎知識や資材、必要経費、苗木の植え付けなどを教わりました。

さらに、授業前に提出した畑に関する設問について事前に目を通してくださり、授業のなかで一人ひとりに回答をしていただきました。

3コマ目は、いよいよ畑に出ての実習です。座学も良いですが、ブドウに触れられるのはやはり良いですね。この日はアルカンヴィーニュにほど近い畑で、剪定の基礎を教わりました。

隅柱、中柱、アンカー、ワイヤーなどの栽培資材も実物を見た方が分かりやすいですね。これらの資材は、ブドウ園を開設する上で意外とかかる費用なのです。こうした 金額や立て方の細かい点など、 参考になる話が多く、アカデミー生からたくさん質問が出ました。

夢を実現させるために大切なこと

講義のなかで印象に残ったのは、小山田さんの「われわれのゴールはブドウを栽培することではなく、ワインを造ることである。これを絶対に忘れてはならない」という言葉です。

「どの品種が良いか?」「台木は何が良いか?」「良い畑の立地条件は?」など、まだ何もわからず、スタートラインにたったばかりの自分たちにとって、ワイン造りはしばらく先の話かもしれません。
ただ、最終的には自分で栽培したブドウを自分の手で醸造したいと考えているなら、ブドウを収穫するだけでは収入にもならないし、夢の達成にはなりません。ワインになって初めて評価され、お金に換えられ、生活ができ、次年度に繋げていくことができるのですから。
やはり実際にやられている方の話は、とても勉強になります。

さて、このあと宿題もでました。 「次回までに指定の本を読んで感想を聞かせてください」とのこと。 宿題をやるなんて何年ぶりー!

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著者成澤篤人

シニアソムリエ
1976年長野県坂城町出身。イタリアンレストラン「オステリア・ガット」ほか長野市内で3店舗を経営。NAGANO WINEを普及するための団体「NAGANO WINE応援団運営委員会」代表。故郷・坂城町にワイナリーをつくるため、2015年春からアルカンヴィーニュ内に設置された日本初の民間ワインアカデミー「千曲川ワインアカデミー」で第1期生として学びます。

日本ワイン農業研究所
アルカンヴィーニュ (ARC-EN-VIGNE)

「ARC」は「アーチ(弧)」を意味し、人と人をワインで繋ぐという寓意を込めています。フランス語で虹のことを「アルカンシエルARC-EN-CIEL」(空にかかるアーチ)といいますが、その「空CIEL」を「ブドウVIGNE」に代えて、名づけられました。ブドウ栽培とワイン醸造に関する情報を集積する、地域のワイン農業を支えるワイナリーとして、また、気軽に試飲や見学ができ、ワインとワインづくりについて楽しく学び、語り合うことができる拠点です。

http://jw-arc.co.jp