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ワイナリーへの道 ~アルカンヴィーニュからはじまる物語~

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Vol.17 ワイナリーを運営するということ

自分に見合った資金調達方法を見つける

第3期からは経営関連の授業に入り、お金に関する各分野の専門家にご講義いただきました。

ワイナリーを設立するには、建屋や醸造機器などに数千万円~億単位の費用が必要です。
自己資金だけでは難しいので、どこかから調達しなければいけません。
また、ブドウは、植樹してから実がなるまで3年かかるので、その間の運転資金も必要になります。
良いブドウを栽培する、おいしいワインをつくる、という夢を追いかけることも大切ですが、事業として大切なのは経営と存続。
個人でやるのか、企業としてやるのかによっても、金額が違ってきますので自分に見合う資金調達をして設立に向かいます。

 

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講師
「ワイナリー経営のビジネスモデル」八十二キャピタル 原瑞さん 「融資による資金調達について」日本政策金融公庫 小野香里さん 「クラウドファンディングの知識」ミュージックセキュリティーズ  神谷亘さん 「六次化関連の補助金について」関東農政局長野支局 青木隆一さん 「官民ファンドの活用例」農林漁業成長産業化支援機構 塙浩一さん 「ワイナリーと農業経営の税理知識」税理士 西山由美子さん  ほか

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メインカット 左から【長野県のワイナリー】○ヴィラデスト 玉村豊男さん○カンティーナ リエゾー 湯本康之さん ○ノーザンアルプス ヴィンヤード若林政起さんサブカット(上)【北海道のワイナリー】 ○ドメーヌ・タカヒコ 曽我貴彦さん サブカット(下)【北海道のワイナリー】 ○10Rワイナリー ブルース・ガットラブさん

メインカット 左から
【長野県のワイナリー】
○ヴィラデスト 玉村豊男さん
○カンティーナ リエゾー 湯本康之さん
○ノーザンアルプス ヴィンヤード
若林政起さん
サブカット(上)
【北海道のワイナリー】
○ドメーヌ・タカヒコ 曽我貴彦さん
サブカット(下)
【北海道のワイナリー】
○10Rワイナリー
ブルース・ガットラブさん

独自のワインをつくり、積極的に発信

実際にワイナリーを運営している先輩方にもお話をうかがいました。

長野県から
「はすみふぁーむ」蓮見善昭さん(東御市 2010年設立)
「楠わいなりー」楠茂幸さん(須坂市 2011年設立)
「ノーザンアルプス・ヴィンヤード」若林政起さん(大町市 2015年設立)
「カンティーナ・リエゾー」湯本康之さん(高山村 2015年設立)
山梨県から 「機山ワイナリー」土屋幸三さん(甲州市 1930年設立)
北海道 から 「農楽蔵」佐々木賢さん(函館市 2012年設立)
「ドメーヌ・タカヒコ」曽我貴彦さん(余市町 2010年設立)
「10Rワイナリー」ブルース・ガットラブさん(石見沢町 2012設立)

僕は、皆さんのワインを飲んだことがありますが、その土地のテロワールや、つくり手の人柄を感じる、独創的なワインのつくり手であり、アカデミー生 憧れの先輩です。

今までの軌跡、栽培・製造の事業計画、販売戦略など、経験を踏まえてお話いただきましたが、みなさんの確立された哲学に感銘を受けたり、ワイナリー立ち上げ時のお話に刺激を受け、本当に勉強になりました。

そのなかで皆さんがおっしゃっていたのは「販売の難しさ」です。 先ほども触れた、良いブドウを栽培する、おいしいワインを造るという事は、大切なことですが当たり前のこと。 そのワインにどのような価値を付けて売り、お客様にファンになっていただくのか。

今、日本各地でワイナリーが増えています。 アカデミー生だけでも24名が在学し、ワイナリー設立を目指していますし、全国に同じ志を持っている方が大勢います。
ワイン業界が活性化するのは良いことですが、数年後にはワイナリーが今の何倍にも増えて、飽和状態になる可能性があります。 自分の強味を生かし、独自のワインを造るワイナリーが勝ち残り、そのほかは淘汰されてしまうかもしれません。 経営や販売のことも考えながら、自ら積極的に発信していく必要があります。

そして僕に、もうひとつ夢ができました。
数年後、自分もワイナリーを立ち上げ、良好な運営を持続させた暁には、アカデミー卒業生としてここに帰ってきて講義をし、次世代の力になりたいと。

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著者成澤篤人

シニアソムリエ
1976年長野県坂城町出身。イタリアンレストラン「オステリア・ガット」ほか長野市内で3店舗を経営。NAGANO WINEを普及するための団体「NAGANO WINE応援団運営委員会」代表。故郷・坂城町にワイナリーをつくるため、2015年春からアルカンヴィーニュ内に設置された日本初の民間ワインアカデミー「千曲川ワインアカデミー」で第1期生として学びます。

日本ワイン農業研究所
アルカンヴィーニュ (ARC-EN-VIGNE)

「ARC」は「アーチ(弧)」を意味し、人と人をワインで繋ぐという寓意を込めています。フランス語で虹のことを「アルカンシエルARC-EN-CIEL」(空にかかるアーチ)といいますが、その「空CIEL」を「ブドウVIGNE」に代えて、名づけられました。ブドウ栽培とワイン醸造に関する情報を集積する、地域のワイン農業を支えるワイナリーとして、また、気軽に試飲や見学ができ、ワインとワインづくりについて楽しく学び、語り合うことができる拠点です。

http://jw-arc.co.jp